住職のお話

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住職

「妙観察智4」

「妙観察智」ができると、「知恩」、「感恩」、「報恩」。

この三つが出てくる。

恩という字を見てみると、原因の因に心と書く。

いまここにいられる理由がわかる。

 

自分がふてくされていても、家族のためにご飯を作り、洗濯をして掃除をして

育ててくれたお母さん。

外に出れば七人の敵と言うが、黙々と働いて家族を養ってくれたお父さん。

何かあると自分のことのように心配して気遣ってくれる友人。

辛い闘病生活で毎日様子を観にきてくれた看護師さん。

また、嫌な上司がいて、辞めてくれないかと思っていたが辞めて気づく。

あの人がいてくれたから今の自分がある。

 

みなさんにも経験があるはずです。

あの時、あの場所で、縁の積み重ねで、今ここにいられる。

お陰様なのです。

そこに気づけたとき、人はみな「よし、お返しをしよう」と思う。

実家を出て、結婚して子供ができたら初めてわかる一家を持つのは大変だと。

私をこんなに育ててくれたと。

「お返しをしよう」と心から思うのが親孝行である。

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