住職のお話

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住職

「害をなすものは自分自身の心1」

私ども九品院は元々は浅草にあり、関東大震災で被災し、この地に移って来ました。

元は浅草ビューホテルの裏手にあり、この練馬に移転し九十六年ほど。

実はその前にも江戸幕府の政策による移転、明暦の大火、安政の大地震、東京大洪水など幾多なく被災し、その都度、当時の住職の努力、檀家の協力ともに復興し、ようやくこの地にたどり着いた開創四百二十年ほどのお寺です。

人間誰しもそうした苦労をするが、苦しい時、たいへんな時に読みたくなるお経に観音経があります。

観音経とは、法華経の一部です。

法華経は二十五章がこの観音経。

正式名称は「観世音菩薩晋門品」といいます。

なぜ晋門かというと、観音開きという言葉があるように、どこからでも入ってこられる、なんの苦労でも受けてくださる。

もれなくすみずみまで汲んでいる。

それで晋門品というのです。

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