浄土宗田嶋山九品院

水子供養をする理由

我々人間は、生まれるまでの十月十日をお母さんのお腹の中で過ごしますが、その間に生命の歴史を全て体験するそうです。

この地球上に初めて生命が誕生したのが約三十億年前の先カンブリア時代、原始のスープと呼ばれる海に、単細胞の微生物が出現し、やがてこれが単細胞の生物と変身するのですが、そのプロセスを胎児はお母さんのお腹の中で体験していくのです。
「すべての命は海から生まれた」と言われる如く、胎児はお母さんのお腹の羊水に浮かぶようにして成長します。この羊水は海洋深層水の成分と殆ど同じだそうです。
まず、胎児はそのお母さんの羊水の中で単細胞の生命から始まって、心臓が動き出し、一日千万年の速度で進化を体験していくのです。進化とは退化の対語ではなく、常に変化していくということです。この変化を追体験することで、宇宙の真理が我々の体に埋め込まれるのです。

宇宙の真理とは、「宇宙万有(ばんゆう)に存在するものは、全て関係性で成り立っていて、時の経過とともにその関係性は常に変化していき、不変ではないものは何一つない」という心理です。この心理を仏教では「縁」といいます。

つまり、人類の誕生は宇宙の進化から必然的に生み出された結果であり、その進化させている宇宙の真理である縁が、我々の体内に宿るのです。
お母さんのお腹の中で、この心理を記憶しているもう一人の自分に「縁」が埋め込まれるのです。
そして、水子様とは母胎に宿ったものの生まれることができなかった胎児や、一歳未満で亡くなった早逝児を言います。

• 「ずっと気にかかっていたが、今までご供養できなかった」
• 「生まれる事が出来ずに亡くなってしまった」
• 「事情があり生む事が出来なかった」
• 「生まれてすぐに亡くなってしまった」

等いろいろな水子様がいらっしゃると思います。　この別れも「縁」なのです。
これらの「縁」にしっかりと向き合いお施主様と一緒にご回向させていただきます。
この世の生命とは受胎の瞬間から死の瞬間までなので、水子様もご先祖様としてご供養いたします。
精一杯のご供養によって、功徳を積み水子様にお送りする事によって、来世での幸せを願うと共に、より早い往生成仏を仏様にお願いいたします。

法要場所について

九品院ではお寺での法要は勿論のこと、遠方にお住まいの方や、訳があってご来寺が難しい方にも寄り添った法要を行います。

【お寺で法要】

ご来寺の日程をご予約いただき、当日は九品院本堂または九品院水子地蔵尊前にて法要いたします。

【オンラインによる法要】

ZoomやLINE電話等によるライブ配信または法要を録画し、後日動画をお送り致します。